まなび野動物病院 補修工事期間延長のお知らせ
まなび野動物病院の補修工事では、ご来院の皆様にご迷惑をおかけしております。大変申し訳ございません。
先月の3月中旬から1か月の予定でしたが、少し工事期間が延長となりました。連休前には終了予定とのことです。休診日・診療時間は通常通りですが、ご理解・ご協力の程よろしくお願いいたします。
期間の延長の理由ですが、それは、思っていたより被害が大きかったことによります。
以下のことは、今から家を建てる方には、私と同じ目に遭わないように、何か少しは参考になるかもしれません。
そもそも、この補修工事はその名前さえ私も知らなかったのですが、「パラペット」と呼ばれる当動物病院の表にある構造物のための工事です。今回別の業者さんに工事をお願いして、その名前を教えてもらいました。元々は「まなび野動物病院」と表示してあるオレンジ色の構造物です。
この「パラペット」は雨水被害を受けやすいことでも有名らしいです。
昨年の10月頃だったか、そのパラペットの壁が薄く剥がれており、びっくりしました。すぐに建築した業者さんを呼んで、みてもらうとびっくりしてました。青ざめた表情で「こんなこと、今までで初めてだ!」ということでした。
それで、別の専門家にも調査を依頼してみると色々とわかってきました。まず、家を建てた場合の法律的な保証期間は10年です。こんなに短いのかって思いましたが、当動物病院は2002年開業のため業者さんには法律的に、こちらからは文句の言いようもありません。2013年には全体のメンテナンス工事をしてもらったのに・・・。
原因は調査してもらったことから、そもそも、設計の段階で問題があったようです。ですが、補修工事は別の業者さんにお願いして、施工を工夫することにより、また、同じことが起こらないように設計を改善して、復元可能とのことで依頼しました。
ところが、補修工事が始まり、思ったより被害があることが判明しました。ようするに、設計上、雨水が入りやすい構造であることが、そもそも問題の始まりでした。それで、また、10年後、20年後に同じようなことには絶対なりたくないので、色々と相談し、パラペットの上半分を取り去る形で補修工事をすることになりました。そうすることで、
1)パラペットのコーキングの管理がしやすく、異常があると目視できるため、わかりやすい。
2)2階部分のパラペットがない分、風を受けてもパラペットが影響を受けにくい。
など、断然雨水被害のリスクが少ないことになります。ところで、パラペットを建築する際、壁材と壁材は隙間を埋める必要があります。雨水の侵入を防ぐためです。コーキングとはその壁材の間を埋めるシーリングのことです。
雨水の侵入のため、パラペット以外の玄関の屋根も被害を受けていました。これはホントに予想外でした。今回お願いした業者さんによると、設計での雨仕舞が悪かったためだそうです。
私は獣医師なので、動物の診療をするように、なんでも色々と細かく深く考える習慣が私にはあるようです。即ち、今回のことでの被害の原因(動物の治療では病気の原因・診断)は以下のことだと思われました。
1)笠木板金(パラペットの一番上にある金属で雨水の侵入を防ぐ)の被りが3㎝とかなり浅かったこと。このため、雨水の吹上により、容易に水が浸入すること。
2)アール(業者さんがそう呼んでいました。Rかも。)がパラペットにあったこと。これはパラペットのオレンジ部分の半円のデザインでこれの施工が難しいらしく、そこからの雨水の侵入。
3)パラペットの両端が構造的に支えが弱く風を受けるとコーキングから雨水の侵入があり得ること。
4)通気工法の施工がされていなかったこと。
通気工法とは、もし雨水の侵入があった時のための水の逃げ道です。これがなかったため、中は水浸しとなっていました。
これらの原因がわかり、そこを改善した今回の補修工事により、二度とこのような被害が起きないことを願うのでした。
まなび野動物病院
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